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東北大学病院腎高血圧内分泌科内分泌グループ Facebook

第25回日本臨床内分泌病理学会学術総会を開催いたしました

2021年10月8日~9日、佐藤文俊特任教授を会長として「第25回日本臨床内分泌病理学会学術総会」を主催致しました(WEB開催)。
「診療総合力を高める臨床内分泌病理学」をテーマに、高名なレクチャーもお招きし、2日間に亘り最新の研究成果に関する発表や活発な討論を行いました。
御参加いただいた先生方および関係者各位に御礼申し上げます。
当科からも最新の研究成果を発表、手塚先生が研究賞の最優秀賞を受賞されました。
以下、演題名と筆頭演者による発表内容のご紹介です。

発表演題名
尾股慧先生:メチロシン継続の判断に迷った悪性褐色細胞腫の終末期の一例
手塚雄太先生:副腎皮質は、層毎に特徴的な加齢性変化をきたす

尾股慧先生コメント
悪性の褐色細胞腫に対してメチロシンが有効であったが、緩和医療に移行するにあたって様々なハードルから同薬の継続が困難であった症例を経験した。
院内はもとより、本学会において院外の先生方のご意見もお聞きしながら、緩和医療におけるメチロシンの位置づけについて広く議論することができた。
今後も同疾患を罹患している患者様に対して少しでも力に慣れるように、院内外の総力をあげて診療してゆきたい。

手塚雄太先生コメント
今回の研究では、副腎皮質の中でも形態的かつ機能的に大別される三層、球状層、束状層、網状層についての加齢性変化を検討し、層ごとに特徴的な加齢性の形態および機能変化をきたすことを明らかにしました。
特に、これまで報告されていなかった束状層は加齢とともに増大するという結果が得られ、以前より指摘されていた視床下部・下垂体・副腎系の加齢に伴う過活動(hyperactivity)を支持することとなりました。
高齢者における睡眠障害や体組成の変化に繋がる内容であり、同病態の理解を深め、研究の新しい切り口になるものと期待されます。


 

The Best Teacher Awards 2020 にノミネートされました

当科内分泌グループの尾股慧先生が、学生と研修医が選ぶ The Best Teacher Awards 2020 にノミネートされました。内分泌・高血圧診療に少しでも興味のある方はぜひ内分泌グループを選択してみてください。

原文PDFはこちらから  教室員会だより vol.27

尾股慧先生コメント
内分泌グループでは、ローテートしてもらう学生さんや研修医の先生方にすこしでも内分泌・高血圧の臨床や研究に興味を持ってもらえればと思い、教員一丸となって対応しています。
本当はもっと時間を割いて一緒にいる時間を作りたいのですが、患者さんの対応などでなかなかそう行かないことも多く、学生時代や研修医時代には感じなかった教育の悩みを感じることも多いです。
しかし、教育の先には未来の患者さんの顔が見えます。すなわち、学生さんや研修医の皆さんが万が一他科に進んだ(進んでしまった)としても、将来何らかの形で内分泌疾患の患者さんを早く見つけてご紹介いただけることが、未来の患者さんを救う第一歩になると信じています。
今回、The Best Teacher Awards 2020 にノミネートしていただく貴重な機会を得て、これからも少しでも充実した教育を続けてゆきたいと気持ちを新たにすることができました。どうもありがとうございました。


 

第224回日本内科学会東北地方会にて発表を行いました

2021年9月18日にWEB開催された第224回日本内科学会東北地方会に参加、最新の研究成果を発表致しました。
今回は、当科で臨床実習を積まれた本学医学部生にも発表いただきました。
以下、演題名と筆頭演者による発表内容のご紹介です。

発表演題名
金銅妃奈子先生:デスモプレシン経鼻投与で尿量と血清ナトリウムが乱高下した
        中枢性尿崩症に対し経口投与への変更が極めて有用だった1例
須藤響子さん:甲状腺クリーゼから発見されたBasedow病の1例
山中美慧さん:重症低カリウム血症から心停止に至ったひだり副腎腫瘍の1例

金銅妃奈子先生コメント
術後に発症した中枢性尿崩症に対して経口デスモプレシン製剤が著効した1例を報告しました。
中枢性尿崩症はデスモプレシン製剤の投与が主な治療となります。デスモプレシンの投与経路は多岐に渡り、静脈投与、皮下投与、経鼻投与、経口投与のいずれかを選択することになります。投与経路の変更によってNaの乱高下だけではなく尿量のコントロールが良好となった貴重な症例でした。
中枢性尿崩症に苦しむ患者様に病態に応じた治療を選択できるように今後も日々精進を重ねて参りたいと思います。

須藤響子さんコメント
実習で担当した症例について、深く学習しまとめる機会をいただきました。今回はじめて公式の学会で発表するということで緊張しましたが、これから先必ず経験することを時間のある学生のうちに取り組めたことは代えがたいことと思います。また、継続的に学ぶことで内分泌に対する苦手意識をなくすことができました。
ご指導いただきました先生方、短い間ではありますが、ありがとうございました。

山中美慧さんコメント
高次修練で学習した内容を地方会で発表させていただきました。丁寧にご指導していただいた尾股先生をはじめとする内分泌科の先生方には感謝申し上げたいと思います。
学生の実習では一人の患者さんに対して初期の治療から長期の経過をじっくり見ることは中々できないので、大変勉強になりました。また、地方会に向けて多くの文献を読む機会があり、原発性アルドステロン症やクッシング症候群に対する知識を深めることができました。この貴重な経験を今後に活かしていきたいと思います。


 

第41回日本内分泌学会東北地方会にて発表を行いました

2021年9月11日にWEB開催された第41回日本内分泌学会東北地方会に参加、最新の研究成果を発表致しました。
今回は、当科で臨床実習を積まれた研修医の先生と本学医学部生に発表いただきました。
以下、演題名と筆頭演者による発表内容のご紹介です。

発表演題名
上山智樹先生:骨粗鬆症加療中にも拘らず多発胸腰椎圧迫骨折と骨密度低下を
       認めた原発性副甲状腺機能亢進症の1例
高橋優志さん:周期性変動を伴ったACTH依存性Cushing症候群の一例

上山智樹先生コメント
内分泌科では、負荷試験を始めとした様々な病棟業務に携わらせていただき、その中で経験した1症例について地方会での発表も経験させていただきました。
研修は1ヶ月間の短い期間ではありましたが、先生方のご指導のもとで幅広い疾患・病態について学ぶことができました。内分泌科での診療を重ねる中で、様々に関わり合う検査項目に対して、臨床症状や画像検査などを踏まえて鑑別を上げ、アプローチし、介入していく過程を経験することができ、内分泌科の醍醐味の一端を肌で感じることができたのではないかと思います。また、学会での発表は初めての経験でしたが、先生方のサポートもあり無事発表を終えることができました。
経験した症例についてよりわかやすく簡潔に、かつ適切に伝えることの難かしさを感じるとともに、今回の学会発表は自分の世界を広げ、今後のモチベーションに繋がる素晴らしい時間であったと感じています。お忙しい中ご指導頂いた先生方、本当にありがとうございました。

高橋優志さんコメント
本学会では、周期性変動を伴ったACTH依存性Cushing症候群の一例を報告いたしました。経過を注意深く観察することにより、電解質の変化が症状の再燃を予測する指標として有用である可能性が示唆されました。
この症例を通して、一つの症例に丁寧に向き合うことの重要性を学びました。
教科書でばかり勉強していると、目の前の症例をその知識になんとか落としこみたくなってきます。もちろん、限られた時間の中で、適切な治療を選択するためには重要なことかと思います。しかし、それだけにとどまらず、目の前で得られる主訴や検査データなどを手がかりに、今起きていることを考察し、あらゆる仮設をたて、議論していくことができることを実感いたしました。
日々出会う個々の症例を大事にし、リサーチマインドを絶やさない医師を目指して努力してまいります。


 

第223回日本内科学会東北地方会にて発表を行いました

2021年6月19日にWEB開催された第223回日本内科学会東北地方会に参加、最新の研究成果を発表致しました。
今回は、当科で臨床実習を積まれた本学医学部生に発表いただきました。 以下、演題名と、大変熱心な指導にあたられた指導医の先生方によるコメントのご紹介です。

発表演題名
岡部大輝さん:CTで結節を認めなかった片側性原発性アルドステロン症の1例
竹石潤平さん:治療選択に難渋したエポプロステノール投与中の
       肺動脈性肺高血圧症合併バセドウ病の1例
三嶋怜奈さん:脳腫瘍放射線治療に伴う晩発性下垂体機能低下症の1例

岡部大輝さんコメント
まず、今回の学会発表へ向けご指導くださいました、尾股先生をはじめとする内分泌グループの先生方に、この場をお借りして深く御礼申し上げます。
私は3月から1ヶ月間、内分泌科にて実習をさせていただきましたが、その際に経験した症例に関して、第223回東北地方会で発表する機会をいただきました。
学会での発表は初めての経験だったので、右も左もわからない状態でしたが、尾股先生に手厚くご指導をいただき、無事に乗り越えることが出来ました。
学会へ向けた準備は、類似した症例に関する論文の検索からはじまり、抄録の作成、スライドの作成、また発表原稿の作成と、日常の実習では経験することのできない様々なことを学べるとても良い機会でした。 特に、学会という場で要する適切な言葉遣いやスライドの表現方法に対する学びは、今後の医師としての人生における礎になったように感じています。
また、今回の発表は東北大学病院が得意とする「原発性アルドステロン症」の症例についての発表でしたが、この症例に関して考察を深めるため、過去5年間に渡る同疾患の自験例のデータも惜しみなく拝見させてくださり、とても深い学びを得ることが出来ました。
この5年分の症例に対する検討は、3年次の「基礎医学修練」での研究と異なり、臨床に即した研究であったため、とても新鮮な気持ちで、楽しく取り組めたと感じています。
今後も、この学会発表の経験で得た学びをもとにして、医学の世界に貢献できるような医師を目指して努力をしたいです。
改めまして、たくさんのご指導をくださいましてありがとうございました。

指導医・尾股先生コメント(岡部大輝さん発表)
CTで結節を認めなかった片側性原発性アルドステロン症の一例を経験しましたので、担当してくれた医学部5年生の岡部君に発表してもらいました。同様の症例に興味を持たれ、我々の過去の症例も検討してもらいました。機会を見つけて調べたりデータをまとめたりする姿勢は今後の医師人生においても重要なものになりますので、これからもそのマインドを忘れずに頑張ってください。立派な発表をありがとうございました。本当にお疲れ様でした!

指導医・小野先生コメント(竹石潤平さん発表)
当科での実習が始まって積極的に診療に参加し、患者さんへの配慮がとても行き届いていました。
実習が他科に移ったあとも、当該患者さんの経過や病態を詳細に調べ、スライド作りも非常に丁寧でした。
当日の発表でも質問に対してしっかりと対応されており、大変立派でした。
今回の発表の機会を基礎にこれからも積極的に実習に参加、勉強して下さい。
医師になってからもリサーチマインドを持って活躍することを期待しています。

指導医・手塚先生コメント(三嶋怜奈さん発表)
本症例は、脳腫瘍放射線治療から約18年を経て診断に至った下垂体機能低下症の症例でした。近年、放射線治療後の内分泌学的副作用に関して、本症例のように治療から10年以上経過して発症する症例も少なくないことが指摘されています。本症例は内分泌学的フォローの中断があり、ご本人の自覚症状が乏しかったことから当科受診までに時間を要しましたが、臨床実習で本症例を担当された三嶋さんが、その経過を丁寧にまとめ、最新の知見に基づき、長期的な視点での診療計画の重要性について発表されました。治療開始時からの関連診療科の診療協力体制構築が重要であるとともに、既存症例でのフォロー体制再確認の必要性が示唆されました。


 

新着論文

新着論文1報をご紹介致します。

新着論文
手塚雄太先生:ACTH Stimulation Maximizes the Accuracy of Peripheral Steroid Profiling in Primary Aldosteronism Subtyping

J Clin Endocrinol Metab. 2021 Jun 12;dgab420.
PMID:34117870

手塚雄太先生コメント
原発性アルドステロン症は、「血圧ホルモン」とも呼ばれるアルドステロン過剰分泌によって高血圧症や心血管疾患を引き起こします。この20年で診断法は格段に進歩しましたが、一方で、診断確定までにカテーテル検査を含む多くの検査を行う必要があり、その患者負担の軽減や検査効率の改善が現在の課題とされています。
本研究では、ミシガン大学と共同で原発性アルドステロン症における17種類のステロイドホルモンの分泌動態解析を行い、このステロイドプロファイル解析が低侵襲な病型診断法として有用である可能性を報告しました。
特に、ACTH投与下での有用性が高く、ステロイドプロファイリングによりカテーテル検査が省略され、原発性アルドステロン症診断プロセスの簡略化が期待されます。
本研究は、ミシガン大学に短期留学された石井佳恵さんとともに研究を行いました。



 

医局説明会を開催いたします

2021年6月14日(月)18:00より、腎・高血圧・内分泌科、血液内科、リウマチ膠原病内科の合同医局説明会を、WEBにて開催いたします。
ご興味のある方は、メールにてご連絡ください。
腎・高血圧・内分泌科 長澤 将  tasuku.nagasawa.c4@tohoku.ac.jp


 

第94回日本内分泌学会学術総会にて発表を行いました

2021年4月22日~24日(オンデマンド配信は 5月30日まで)にWEB開催された第94回日本内分泌学会学術総会に参加、最新の研究成果を発表致しました。
以下、演題名と筆頭演者による発表内容のご紹介です。

発表演題名
佐藤文俊先生:アルドステロン産生腺腫の診断の進歩 ~アルドステロン測定法、
       AVS、サロゲートマーカー、病理診断の進歩~
手塚雄太先生:ACTH分泌条件に基づく原発性アルドステロン症の
       ステロイドプロファイリングの最適化

手塚雄太先生コメント
本学術総会では、ステロイドプロファイル解析による原発性アルドステロン症の診断法について、発表させていただきました。末梢血を用いるステロイドプロファイリングは低侵襲な診断法として注目されており、欧米では内分泌診療への応用方法について盛んに議論されています。今回は当院自験例を用いて、ミシガン大学で日本人でのステロイドプロファイルの診断能を確認しました。さらに、ステロイドプロファイル解析に最適な採血条件の検討し、ACTH負荷試験の有用性を明らかにしました。ステロイドプロファイル解析に基づく、原発性アルドステロン症診断プロセスの簡略化が期待されます。



 

新着論文

新着論文1報をご紹介致します。

新着論文
手塚雄太先生:Real-World Effectiveness of Mineralocorticoid Receptor Antagonists in Primary Aldosteronism

Front Endocrinol (Lausanne). 2021. eCollection. 625457.
PMID:33841329

手塚雄太先生コメント
鉱質コルチコイド受容体拮抗薬(MRB)は原発性アルドステロン症(PA)の「キードラッグ」ですが、その治療効果を最大限得るための治療指標として、レニン分泌の抑制解除は重要な所見です。本研究では、米国のミシガン大学診療データベースを使用して MRB 使用状況を調査し、MRB で治療された PA 症例の目標レニン値達成割合は43%であり、半数以上で MRB 治療後もレニン分泌の抑制がみられることを報告しました。低レニン性本態性高血圧症症例と比較しても目標達成割合は低く、アルドステロン自律分泌の重症度に応じた適切な MRB 内服量調整が必要である一方、MRB 関連副作用によって減薬または休薬を要した症例も少なくなく、PA 診療における薬物治療の今後の課題が明らかになりました。



 

第40回日本内分泌学会東北地方会にて発表を行いました

2021年4月10日にWEB開催された第40回日本内分泌学会東北地方会に参加、最新の研究成果を発表致しました。
以下、演題名と筆頭演者による発表内容のご紹介です。

手塚雄太先生:7年の経過により顕在化した原発性アルドステロン症の若年症例

手塚雄太先生コメント
今回の研究会では、7年にわたる外来フォローにより原発性アルドステロン症発症の自然経過を捉えることができた若年症例を報告しました。原発性アルドステロン症発症に関連する血清カリウムやレニン、アルドステロンの経時的変化は、これまで殆ど報告されておらず、本症例報告は原発性アルドステロン症の早期診断・治療の一助になることが期待されます。同時に、高血圧症診療における長期外来フォローアップの重要性を示唆する報告となりました。



 

新着論文

新着論文1報をご紹介致します。

新着論文
手塚雄太先生:Recent Development toward the Next Clinical Practice of Primary Aldosteronism: A Literature Review

Biomedicines. 2021 Mar 17;9(3):310.
PMID:33802814

手塚雄太先生コメント
原発性アルドステロン症(PA)診療は新規測定法や診断手法の確立に伴い、現在、変革期を迎えています。2020年には、病理組織学的にアルドステロン産生病変が再定義され(HISTALDO consensus)、一方で臨床面ではステロイドプロファイリングや機械学習を用いた効率的なスクリーニング/診断手法が盛んに検討、報告されています。本レビューでは、Endocrine Society の PA 診療ガイドラインが発行された2016年以降の研究報告を中心にまとめています。その研究成果をもとに次世代の PA 診療がどのように展開されるか、とても楽しみです。



 

米国内分泌学会学術総会(ENDO2021)にて発表を行いました

2021年3月20日-23日にWEB開催された ENDO2021 に参加、最新の研究成果を発表致しました。
手塚先生は、演題 "Human Adrenal Cortical Zone Changes With Aging" で Outstanding Abstract Award を受賞され、Rising Star Power Talks でも発表されました。
以下、演題名と、筆頭発表者による内容のご紹介です。

手塚雄太先生:Human Adrenal Cortical Zone Changes With Aging
手塚雄太先生:The Impact of ACTH on Peripheral Steroids Differs
       between Unilateral and Bilateral Primary Aldosteronism

手塚雄太先生コメント
COVID 流行の影響を受け、ENDO 2021 は "virtual meeting" として開催され、私はミシガン大学での研究を2演題、それぞれポスター、口演で発表させていただきました。今回の演題では、副腎の「機能」であるホルモン分泌動態に注目し、加齢による変化、病態毎のACTH反応性の差異を検討しました。様々な要因の影響を受けて分泌されるホルモンですが、一つ一つ紐解いていくことで、その分泌動態の意味を知り、臨床の現場で診断に役立たせることができます。両演題では、多くの研究者からコメント・質問を頂戴し、興味深い議論をすることができました。他国の研究者と簡単に繋がることができるのは、オンライン学会ならではの楽しみです。



 

新着論文

新着論文1報をご紹介致します。

新着論文
松永 拓先生:The Potential of Computed Tomography Volumetry for the Surgical Treatment in Bilateral Macronodular Adrenal Hyperplasia: A Case Report

Tohoku J Exp Med. 2021;253(2):143-150.
PMID:33658449

共著者である手塚雄太先生による論文紹介はこちらです。

両側副腎皮質大結節性過形成(bilateral macronodular adrenal hyperplasia)はクッシング症候群の原因の一つで、両側副腎からのコルチゾール過剰分泌により、糖尿病や心血管疾患を引き起こします。治療法として、片側または両側副腎摘除の有効性は報告されていますが、手術後の改善度を定量的に評価可能な方法は検討されていませんでした。本症例報告では、医学生時の臨床実習において本症例を担当された松永拓先生の検討により、CT検査での副腎体積評価が手術後の高コルチゾール血症改善度の推測に有用であることが明らかになりました。本知見より、副腎体積評価が両側副腎皮質大結節性過形成症例の手術術式や術後治療決定の一助となることが期待されます。



 

第222回日本内科学会東北地方会にて発表を行いました

2021年2月20日にWEB開催された第222回日本内科学会東北地方会に参加、最新の研究成果を発表致しました。
以下、演題名と筆頭演者による発表内容のご紹介です。

大黒顕佑先生:自己免疫性膵炎に対するステロイド維持療法中にIgG4関連下垂体炎を発症した1例

大黒顕佑先生コメント
IgG4関連疾患の一つである自己免疫性膵炎の治療経過中に、IgG4関連下垂体炎を発症した1例を報告しました。下垂体炎は、進行すると視野障害や多尿・口渇といった症状が出現する可能性があり、後遺症を残さないためには早期の診断、治療が重要です。IgG4関連疾患は複数の臓器に病変が出現し得る疾患で、様々な診療科で治療が行われていますが、本症例のように元々治療中であった臓器とは別の臓器で症状が出現することもあり、診療科同士の情報共有が重要と考えます。今後も診療科同士の連携を深め、より早期の診断、治療が可能となるよう努めて参ります。



 

新着論文

新着論文1報をご紹介致します。

新着論文
手塚雄太先生:The Age-Dependent Changes of the Human Adrenal Cortical Zones Are Not Congruent

J Clin Endocrinol Metab. 2021 Apr 23;106(5):1389-1397.
PMID:33524149

手塚雄太先生コメント
本研究では、臓器移植などの理由により摘出された各年齢層の副腎皮質組織を用いて、「加齢」により副腎皮質のサイズが増大することを初めて報告しました。さらに、副腎皮質三層の解析では、球状層、網状層は年齢とともに縮小傾向である一方、束状層のみ増大しており、束状層の加齢性変化が副腎皮質サイズの増大の主因であることを明らかにしました。また、質量分析計を用いて、加齢による血液中のホルモン濃度の変化も本研究内で示しています。
「加齢」は人体の機能に関わる重要な因子です。本研究では、副腎という一つの臓器内で、層毎に異なる加齢性変化がみられることを明らかにできました。副腎のホルモン分泌動態を理解する上で重要な発見であるとともに、「加齢」では臓器毎だけではなく、臓器の構成部位毎に着目することの重要性を示唆する結果となりました。
本研究は、本学医学部の基礎医学修練でミシガン大学に留学された熱海菜々子さんとの共同プロジェクトとして実験を行いました。



 

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